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墓石に水をかける理由と正しい供養の作法

2025年4月5日

墓石に水をかける理由と正しい供養の作法

お墓参りの際、「お墓に水をかけるのは正しい作法なのか」と疑問に思ったことはありませんか?

最近では、お墓に水をかける意味や理由、そしてマナーについて調べる方が増えています。

この記事では、お墓に水をかける行為の背景や、やってはいけないとされる考え方、宗派ごとの違いなどをわかりやすく解説します。

たとえば、「なぜお墓に水をかけるのか」「逆に水をかけてはいけないのはなぜか」といった基本的な考え方から、「水をかけるときはどうすればいいのか」「水をかける場所に決まりはあるのか」など、具体的な作法にも触れていきます。

また、真言宗や浄土真宗といった宗派による水かけの違いや、柄杓や手桶といった道具の使い方、水を持参するときのペットボトルの扱い、さらに墓石に水をかけることで起こりうるトラブル(たとえば、ひび割れの可能性)についても詳しくご紹介します。

加えて、意外と見落としがちな墓参りのNG行為やマナー違反についても取り上げています。

初めての方はもちろん、普段からお墓参りをされている方も、今一度ご自身の作法を見直すきっかけになる内容です。

ぜひこの記事を通して、大切な故人への想いを込めた、丁寧なお墓参りを心がけてみてください。

記事のポイント

  • お墓に水をかける意味や目的を理解できる

  • 水をかけるべきか迷ったときの判断基準がわかる

  • 宗派ごとの作法や考え方の違いが把握できる

  • 正しい道具の使い方やマナーを学べる

墓に水をかける意味と作法を知ろう

・お墓に水をかけるのはなぜ?その理由と意味
・水をかけてはいけないとされる理由とは
・水をかけるときの正しい方法と手順
・水をかける場所はどこが適切?

お墓に水をかけるのはなぜ?その理由と意味

お墓に水をかけるのはなぜ?その理由と意味

お墓に水をかける行為には、仏教的な意味合いや供養の気持ちが込められています。多くの人が何気なく行っているこの行為ですが、実は故人やご先祖への敬意を示す、大切な供養の一環です。

もともと仏教では、水は「五供(ごく)」と呼ばれる基本的なお供え物のひとつとされています。

五供とは、香・花・灯燭(とうしょく)・飲食・水の五つで、これらは故人の魂を慰めるためのものです。中でも水は、清らかさや浄化の象徴として重要視されてきました。

そして、お墓に水をかけることには「故人の喉の渇きを癒す」という意味も込められています。仏教の教えでは、人が亡くなった後も修行の旅を続けているとされ、その間に喉が渇くことがあると考えられています。

そんなとき、供えた水を飲んでほしいという想いが、お墓への水かけに表れているのです。

もう一つの理由は、「お墓参りに来たことを知らせる」という意味です。水をかけることで、家族や親しい人が訪れたことを知らせ、故人の魂に気づいてもらうという信仰もあります。

こうして、故人とのつながりを再確認する行為として水かけが行われているのです。

このように、お墓に水をかけるのは単なる慣習ではなく、故人を想う心や仏教の教えに基づいた意味深い儀式と言えるでしょう。

水をかけてはいけないとされる理由とは

一方で、お墓に水をかけることに否定的な考え方も存在します。これは「ご先祖様の頭に水を浴びせる行為」と捉えられ、失礼と感じる人もいるためです。

お墓は、故人の魂が宿る場所と考えられており、墓石そのものを「故人の身体」や「顔」として見なすことがあります。

そのため、墓石の上部、つまり「頭」にあたる部分に水をかけるのは、無礼にあたるという考え方があるのです。特に年配の方や伝統を重んじる家庭では、このような意識が強い傾向にあります。

また、単純に墓石を長持ちさせるという観点からも、水かけを避ける人がいます。墓石は自然の石材でできており、長年にわたって水や汚れがしみ込むことで、シミやひび割れなどが起きるリスクがあります。

特に、ミネラル分を多く含んだ水や、水のあとを放置することでカビが発生することもあるため、石材店などの専門家からは注意が促されることもあります。

こうした理由から、あえて水をかけずに、代わりに濡れた布で丁寧に墓石を拭くというスタイルを選ぶ方も少なくありません。

この方法であれば、故人とのつながりを感じながらも、墓石を傷めずに供養の気持ちを表現することができます。

水をかけないことには、このような宗教的・文化的な背景と、実用的な配慮があるのです。

水をかけるときの正しい方法と手順

水をかけるときの正しい方法と手順

お墓に水をかける際には、ただ水をかければよいというわけではありません。丁寧な供養としての意味を持たせるためにも、正しい方法と手順を守ることが大切です。

まず、お墓参りに行く際には「清潔な水」を用意します。霊園には水道が設けられていることが多いため、そこで水を汲みましょう。

自宅から持参する場合も、必ず飲料可能な水を使いましょう。ペットボトルの水をそのまま墓石にかけるのではなく、柄杓(ひしゃく)を使って丁寧にかけるのがマナーです。

水をかける前に、墓石の表面に付着している砂や葉、ほこりを取り除いておきましょう。その際、タオルやスポンジなどで軽く拭くと、墓石を傷つけずに済みます。ゴシゴシ擦ると石材に傷がつくため、力加減には注意が必要です。

次に、墓石全体に水が行き渡るように、前面から背面までバランスよく水をかけます。これは、故人の体を清め、同時に来訪を知らせる意味が込められています。

一部だけにかけるのではなく、全体にたっぷりとかけることが望ましいとされています。

最後に、水鉢が設置されている場合は、その中に新しい水を注ぎましょう。水鉢は、故人が喉を潤すための器とされており、ここに水を供えることで正式なお供えと見なされます。

一見すると簡単な行為ですが、水を通じた供養には心を込めた作法が求められます。こうした手順を守ることで、より丁寧なお墓参りができるようになるでしょう。

水をかける場所はどこが適切?

水をかける場所はどこが適切?

水をかける場所については、地域や宗派によって多少の違いがありますが、基本的には「墓石全体に均等にかける」のが一般的とされています。

これには清めと挨拶の意味が込められており、部分的にかけるよりも全体に丁寧にかける方が良いとされています。

ただし、墓石の「上部だけに水をかける」のは避けた方が無難です。前述の通り、墓石を故人の体に見立てる場合、上部=頭にあたる部分へ水を注ぐ行為が無礼にあたると捉える人もいます。そのため、柄杓で墓石の側面や前面から流すようにするのが安心です。

また、水鉢が設置されている場合には、そこに静かに水を注ぐのも適切な行動です。水鉢はお供え専用の器ですので、供養の意味を込めてきれいな水を入れてあげましょう。このとき、掃除に使った水や汚れた水を注ぐのは避けてください。

さらに、墓地によっては「かけ水禁止」や「水は水鉢のみに」というルールが定められていることもあります。霊園や寺院の管理方針を確認しておくと安心です。

特に宗派によっては、水かけそのものを行わないという考えもありますので、事前に家族や住職に確認しておくとよいでしょう。

水をかける場所に配慮することで、故人への敬意を形にすることができます。供養とは、気持ちだけでなく所作にも現れるものです。丁寧な行動を心がけましょう。

墓の水かけマナーと宗派による違い

・浄土真宗では墓に水をかけるのか?
・真言宗では墓に水をどうかけるのか
・墓に水をかけるときに使う道具とは
・ペットボトルの水を使っても大丈夫?
・墓石が水で割れることはある?
・墓参りで避けたいNG行為とは

浄土真宗では墓に水をかけるのか?

浄土真宗では、一般的にお墓に水をかける行為は行いません。これは宗派の教義に由来しています。浄土真宗では、故人は亡くなった瞬間に阿弥陀如来の力によって極楽浄土へ導かれると考えられており、そのため墓石に水をかけて故人を癒す、という概念がそもそも存在しないのです。

このような考えから、墓前での儀式や供養の仕方も他宗派とは異なります。線香や水の供え方も簡素であり、仏様に向けての祈りではなく、亡き人への感謝や想いを伝える場とされます。

そのため、水をかける代わりに静かに手を合わせ、合掌することが浄土真宗における正しいお墓参りの作法といえるでしょう。

ただし、地域や家庭によっては、他宗派の慣習が混ざり合っている場合もあります。その場合、水をかける人も見受けられますが、正式には宗派の考え方に従うのが望ましいです。

不安な場合は、菩提寺や家族の意向を確認しておくと安心です。

真言宗では墓に水をどうかけるのか

真言宗では、お墓に水をかける行為が積極的に取り入れられています。この宗派では、亡くなった人の魂は仏道修行を続けているとされ、その間に喉が渇くこともあるという教えがあります。

そのため、水を供えることで故人の喉を潤すとともに、現世からの思いを届ける供養となるのです。

また、真言宗では「水向け(みずむけ)」と呼ばれる儀式があります。これは墓石や卒塔婆に向かって水をかける行為で、清めと供養の両方の意味を持っています。手桶に入れた水を柄杓で墓石にかけ、同時に真言や念仏を唱えることもあります。

これにより、魂への祈りを深めるとされているのです。

ただし、かけ方にも一定の作法があります。強く水をかけすぎたり、乱暴に扱うのは避けましょう。また、柄杓を使うのが基本であり、ペットボトルなどから直接注ぐのはマナー違反とされます。

このように、真言宗では水かけが供養の中心の一つとされており、故人とのつながりを大切にする姿勢が強く表れています。

墓に水をかけるときに使う道具とは

墓に水をかけるときに使う道具とは

お墓に水をかける際には、適切な道具を使うことで供養の気持ちを丁寧に表すことができます。中でも最も一般的なのが「柄杓(ひしゃく)」と「手桶(ておけ)」です。

柄杓は、手桶に汲んだ水をすくって墓石にかけるための道具です。直接水を注ぐよりも、ゆっくりと、丁寧に水をかけられるため、供養の所作としてふさわしいとされています。

また、手桶は霊園などで貸し出されていることが多く、木製やプラスチック製など素材もさまざまです。

さらに、タオルやスポンジも準備しておくと便利です。水をかける前に墓石を拭いてから行うことで、清掃と供養を同時に行えます。タオルは柔らかい素材を選び、石材を傷つけないよう注意が必要です。

なお、水桶を1つだけ使う場合は、掃除用と供養用の水を分けて考える必要があります。できれば2つの手桶を用意して、掃除と供え用に使い分けるのが望ましいとされています。

このように、正しい道具を使い、丁寧に扱うことが供養の心を伝える第一歩となります。

ペットボトルの水を使っても大丈夫?

ペットボトルの水を持参すること自体は問題ありませんが、そのまま墓石に注ぐのは避けたほうが良いでしょう。マナーや宗教的な観点から見ても、柄杓を使って丁寧に注ぐことが基本とされています。

多くの霊園では水道が設置されており、そこから水を汲んで使用する人がほとんどです。しかし、遠方の墓地や山間部の墓所などでは、水道設備がないケースもあります。

そういった場合、ペットボトルに水を入れて持参することが必要になります。

ただし、使用する際にはペットボトルから直接水をかけるのではなく、一度手桶や柄杓に移して使うのが丁寧な作法です。

ペットボトルを片手に持ってそのまま注ぐ姿は、見た目にも供養の場にふさわしいとは言えません。

また、使用後のペットボトルは必ず持ち帰るようにしましょう。放置されたままだとゴミとなり、霊園の美観や他の参拝者への迷惑になる恐れがあります。持ち物の扱いにも気を配ることが大切です。

つまり、ペットボトルの水はあくまで「補助的手段」として利用し、使い方には礼儀をもって対応するようにしましょう。

墓石が水で割れることはある?

墓石が水で割れることはある?

墓石が水によって割れることは、状況によっては起こりえます。とくに寒冷地では、冬場に水が墓石の細かな隙間に入り込み、それが凍結して膨張することで、ひび割れを引き起こすケースがあります。これは「凍害」と呼ばれ、自然石である御影石や大理石などにも見られる現象です。

また、水そのものよりも「水のあと」の方が問題になることもあります。水をかけたまま放置すると、水分が蒸発した後にミネラル成分だけが残り、白いシミとなって残ることがあります。このシミは石材の表面に浸透してしまうと、簡単には取れません。

さらに、墓石の素材や仕上げによっても水の影響の度合いは変わります。つや出し加工がされている墓石の場合、水分が表面に留まりやすく、長時間濡れた状態が続くことでカビやコケが発生することもあります。

こうしたトラブルを防ぐには、水をかけた後に乾いたタオルで軽く拭き取る、または陰干しで乾燥させるなどの対処が効果的です。あわせて、定期的な掃除とメンテナンスを行うことが墓石を長持ちさせるためには欠かせません。

したがって、水を使う際は墓石の状態や気候条件に応じて、適切な対応を心がけることが大切です。

墓参りで避けたいNG行為とは

墓参りには守るべきマナーがありますが、意外と知らずに行ってしまうNG行為も多く存在します。知らずにやってしまうと、故人への無礼や周囲への迷惑につながる可能性があるため、事前に知っておくことが大切です。

まず避けたいのが、飲食物をそのままお供えして帰ることです。お菓子や果物を供えたまま放置すると、カラスや野生動物に荒らされたり、腐敗して悪臭の原因になることもあります。お供え物は、供養が終わったら必ず持ち帰りましょう。

次に注意したいのが、墓石に水以外の液体をかける行為です。故人が好きだったからといって、ビールやジュースなどをかける方もいますが、これらは墓石にシミやサビを発生させる原因となります。

供えたい場合は、水鉢ではなく別の器に注ぐ、あるいは封を開けた状態で供えるのがよいでしょう。

また、派手な服装や香水、ハイヒールなども避けるべきです。落ち着いた服装で参拝し、周囲への配慮を忘れないことが大切です。

特に妊娠中の方や高齢者は、足元が安定した履き物を選ぶことで、転倒などのリスクも回避できます。

このように、お墓参りは形式的な儀式ではなく、心を込めた行為であることが求められます。一つ一つの行動に意味があり、丁寧な振る舞いが故人への最大の敬意となるのです。

墓に水をかける意味と正しい供養のまとめ

  • 墓に水をかけるのは仏教の供養「五供」のひとつとされている

  • 水は清めや浄化の象徴として大切に扱われている

  • 故人の喉の渇きを癒すという意味が込められている

  • 水をかけることでお墓参りに来たことを故人に伝える意味もある

  • 墓石に水をかけるのは失礼と考える人もいる

  • 墓石を故人の体に見立てると、頭から水をかけるのは無礼とされる

  • 水が原因で墓石が劣化する可能性があるため注意が必要

  • 柄杓と手桶を使って丁寧に水をかけるのが基本的な作法

  • 掃除用と供養用で水桶を分けて使うとより丁寧な供養になる

  • 墓石を拭くときは傷をつけないよう柔らかい布を使う

  • 水は墓石全体に均等にかけるのが一般的な方法

  • 浄土真宗では水かけを行わず、合掌して供養するのが一般的

  • 真言宗では「水向け」の儀式として水かけが重視されている

  • ペットボトルの水を使う場合は直接かけず柄杓に移して使う

  • 飲み物を墓にかける行為やお供え物を放置するのは避けるべき行動

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